雨男・雨女は本当にいる?協会が17,000人のデータから考えてみた

「また俺が行く日だけ雨だ」
「私、旅行に行くといつも雨なんです」
晴れ男・晴れ女の話をしていると、かなりの確率で聞くのがこんな言葉です。
全日本晴れ男・晴れ女協会には、17,000人を超える公認の晴れ男・晴れ女がいますが、一方で、「自分は晴れ男・晴れ女どころか、むしろ雨男・雨女だ」と感じている人も少なくありません。
旅行、運動会、キャンプ、野外ライブ。
楽しみにしていた日に限って雨が降ると、「やっぱり自分は雨男だ」「私がいるから雨になったのかも」と思ってしまうものです。
では、本当に「雨男・雨女」は存在するのでしょうか?
全日本晴れ男・晴れ女協会がこれまで蓄積してきたデータから考えてみました。
そもそも協会に「雨男・雨女」のデータはない
最初にお伝えしておくと、全日本晴れ男・晴れ女協会には「雨男・雨女」の認定制度はありません。
雨男・雨女検定もありませんし、雨男・雨女の名簿を作っているわけでもありません。
私たちが認定しているのは、あくまで「晴れ男・晴れ女」です。
しかし、これまで集まった晴れ男・晴れ女に関するデータを別の角度から見てみると、私たちがなぜ自分や誰かを「雨男・雨女」だと思うのか、そのヒントが見えてきます。
晴れ男と晴れ女の割合は「約3:7」
全日本晴れ男・晴れ女協会が、公認の晴れ男・晴れ女約15,000人分のデータを分析したところ、男女比には興味深い違いがありました。
晴れ男:約32%
晴れ女:約68%
およそ「3:7」です。
もちろん、これは「女性のほうが晴れを呼びやすい」という意味ではありません。
この差には、「自分は晴れ男・晴れ女だ」と名乗ることへの意識の違いなど、さまざまな要因が含まれている可能性があります。
たとえば「私、晴れ女なんです」という言葉は比較的会話の中でも使われやすい一方、「俺、晴れ男なんだよね」と自分から名乗る男性は、それほど多くないのかもしれません。
そして「雨男・雨女」を考えるうえで面白いのが、誰がその呼び名を決めているのかという点です。
「晴れ」は自分から名乗り、「雨」は周りから認定される?
晴れ男・晴れ女は、
「私、旅行するとだいたい晴れるんです」
「大事なイベントはいつも晴れる」
と、自分自身の経験から名乗ることが多い言葉です。
一方、雨男・雨女はどうでしょうか。
「お前が来るといつも雨だな」
「○○さんがいるから雨になったんじゃない?」
このように、周囲から“認定”されることで雨男・雨女になってしまうケースも多いのではないでしょうか。
つまり、
晴れ男・晴れ女は「自己認定」されやすく、雨男・雨女は「他者認定」されやすい。
そう考えると、少し面白いことが見えてきます。
あるグループでは「晴れ男」と呼ばれている人が、別のグループでは「雨男」と呼ばれているかもしれません。
天気を変える能力が変わったわけではありません。
その人を取り巻く人たちの経験や記憶によって、「晴れ男」「雨男」というイメージがつくられている可能性があるのです。
なぜ「自分が出かける日はいつも雨」と感じるのか
「でも、本当に自分が旅行すると雨ばかりなんです」
そう感じている人もいるでしょう。
もちろん、偶然何度も雨の日に重なることはあります。
しかし、人間の記憶には特徴があります。
たとえば旅行に10回行って、
8回は特に問題なく晴れや曇り。
残り2回が大雨だったとします。
8回の普通の日よりも、
「せっかくの旅行なのに土砂降りだった」
「楽しみにしていたイベントが雨で中止になった」
という2回のほうが、強く記憶に残ることがあります。
すると実際の回数以上に、
「自分が出かけると、いつも雨が降る」
という印象が強くなっていきます。
雨の日が特別なのではなく、雨だった日の記憶が特別に残っている可能性もあるのです。
会員の皆さんの「晴れエピソード」にも同じ現象があった
実は、これは晴れ男・晴れ女にも同じことが起きています。
全日本晴れ男・晴れ女協会では、寄せられた皆さんの晴れエピソードを分析しています。
その結果、最も多かったのが、
「雨予報だったのに晴れた」
というタイプのエピソードでした。
これは全体の52.9%を占めています。
ここには非常に興味深いポイントがあります。
最初から晴れ予報で、実際に晴れた日は、それほど強いエピソードにはなりません。
ところが、
「降水確率が高かったのに晴れた」
「雨予報だったのに、自分が到着したら雨が止んだ」
「イベント中だけ奇跡的に晴れた」
といった出来事は、強く記憶に残ります。
つまり、晴れ男・晴れ女の記憶にも、「予想外だった天気」が強く残っているのです。
晴れ男・晴れ女と雨男・雨女は、実はよく似ている
ここまで考えると、晴れ男・晴れ女と雨男・雨女には、意外な共通点が見えてきます。
晴れ男・晴れ女は、
「雨予報だったのに晴れた」
「自分が行くイベントはなぜか晴れる」
という印象的な出来事を覚えています。
雨男・雨女は、
「楽しみにしていた旅行が雨だった」
「自分が参加したイベントだけ雨だった」
という出来事を覚えています。
どちらも、すべての日の天気を均等に記憶しているわけではありません。
自分にとって印象的だった空を覚えている。
そう考えると、晴れ男・晴れ女と雨男・雨女は、まったく反対の存在というより、実は同じ現象を違う方向から見ているのかもしれません。
では、雨男・雨女は本当に存在する?
全日本晴れ男・晴れ女協会としての答えは、
「雨男・雨女という存在はある。ただし、それは必ずしも“雨を降らせる能力”を意味するものではない」
と考えています。
人は経験した天気に意味をつけます。
晴れれば、「やっぱり私は晴れ女だ」と思う人がいる。
雨が降れば、「やっぱり俺は雨男だ」と思う人がいる。
さらに周囲から、
「あなたが来るといつも晴れるね」
「お前が来ると雨になるな」
と言われることで、そのイメージはさらに強くなっていきます。
つまり「晴れ男・晴れ女」「雨男・雨女」という言葉には、天気そのものだけではなく、人の記憶や周囲とのコミュニケーションも大きく関係しているのではないでしょうか。
大切なのは「どんな空だったか」より「どう受け止めるか」
全日本晴れ男・晴れ女協会には、
「誰かのために晴れを届ける人であれ」
というミッションがあります。
ここでいう「晴れ」は、単に天気が晴れることだけを意味しているわけではありません。
雨の日に、「自分のせいで雨になってしまった」と思う人もいます。
一方で、
「雨だけど、これも思い出になるね」
「せっかくだから雨の日を楽しもう」
と言える人もいます。
空模様そのものを変えることはできなくても、その場の雰囲気を少し明るくすることはできます。
私たちが考える「晴れ男・晴れ女」とは、そんな人です。
「雨男・雨女」だと思っている人へ
もしあなたが、
「自分は雨男だから」
「私は雨女だから」
と思っているなら、これまでの記憶を一度振り返ってみてください。
雨だった旅行だけではなく、晴れた旅行もあったはずです。
雨予報だったのに降らなかった日。
イベントが終わるまで天気がもった日。
家族や友人と楽しく過ごせた日。
そんな「晴れ」の記憶も、きっとどこかにあります。
雨男・雨女だと思っていた人が、今日から晴れ男・晴れ女を名乗ってもいい。
大切なのは、天気を変えることではなく、自分や誰かの気持ちを少し晴れやかにすること。
それが、全日本晴れ男・晴れ女協会の考える「晴れ男・晴れ女」です。
自分は晴れ男・晴れ女かもしれない。
そう思ったら、ぜひ一度確かめてみてください。



